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あなたの体のそれぞれの髪は、毛包、あなたの皮膚の小さな、袋状の穴から生えています。 各毛包の底には、新しい毛の細胞を作るために繁殖する特別な細胞のクラスタがあります。 作られた新しい細胞は、髪の根元で継ぎ足され、髪を長く成長させるのです。

毛幹の顕微鏡写真です。 軸のキューティクルと底の球根が何層にも重なっていることに注目してください。

髪を成長させる生きた組織は、毛包の中に隠されています。 毛髪の目に見える部分である軸は、もう生きていない細胞でできています。 カラーリングやパーマ、縮毛矯正で髪をいじるときには、そのことを知ることが大切です。 切っても、皮膚は生きている組織なので治ります。 髪を傷めたら治らない。 できる限りの修復をするか、傷んだ髪を切って、また髪が生えてくるのを待つしかないのです。

毛幹は、キューティクル、コルテックス、ときにはメデュラという2~3層で構成されています。 キューティクルは一番外側にある層です。 扁平な細胞がテラコッタの屋根の瓦のように重なり合ってできており、キューティクルは毛幹の内側を損傷から守っています。

キューティクルを感じるには、長い髪を1本、根元近くから指でつまんでみてください。 指の腹で髪を引っ張り、ツルツルとした感触を確かめます。 根元から毛先に向かって、キューティクルの層と同じ方向に指を動かしていきます。 今度は毛先から。 この方向は、指の間がギシギシと鳴るような、ざらざらした感触があります。 これは、指の腹でキューティクルの端にぶつかるからです。

髪の外側にあるこの保護層に、さまざまな条件がどのように影響するかを知っておくと便利です。 化学者は、酸性(酢やレモン汁など)とアルカリ性(水と重曹の混合物など)の溶液について話します。 酸性の溶液では、キューティクルの細胞は収縮して硬くなります。 アルカリ性の溶液では、キューティクルの細胞は膨張して柔らかくなります。

酸性とアルカリ性の溶液に対するキューティクルの反応を確認するために、1本の髪を水とレモン汁に、もう1本を水と重曹に浸してみました。 2本とも丁寧にすすぎました。 すると、レモン汁に浸した髪のほうが、なめらかでツヤのある髪になったのです。 (

キューティクルの下には、電話のカールコードのようにねじれた長いタンパク質で構成されるコルテックスがあります。 髪を伸ばしてみると、伸縮性があり、切れる前に伸びることがわかります。 髪を伸ばすということは、コルテックスにあるコイル状のタンパク質をまっすぐにすることです。 伸ばした髪を放すと、タンパク質は再び巻き上がります。 髪に自然な色を与える色素は、このタンパク質の束の間に挟まれ、半透明のキューティクル細胞層によって外気から守られています。

枝毛ができるときは、コルテックスが最悪の状態になっているときです。 硬いブラッシングや日焼け・水分の取りすぎなど、過酷な扱いによって、毛先を保護するキューティクルがすり減った状態です。 キューティクルがなくなると、コルテックスの繊維はロープのようにほつれてしまいます。 コルテックスは自分で治すことができないので、枝毛をなくすには切るしかないのです。

いくつかの毛の中心には、メデュラという、柔らかくスポンジ状の組織の塊があります。 一般に、太い毛にはこの層があり、細い毛には通常ありません。 しかし、メデュラの有無は、洗髪やカラーリング、カールをしたときの髪の状態にはあまり関係がないので、気にする必要はありません。

キューティクルを保護する細胞の隙間を埋めて、髪のつやと柔軟性を保つために、毛包に隣接する腺から皮脂という天然のヘアコンディショナーのようなものが分泌されます。 しかし残念ながら、その皮脂という油分は、髪に汚れを付着させる働きも持っています。 シャンプーをすると、この保護するための皮脂と、付着した汚れを洗い流してしまうのです。

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