20歳女性が血尿、タンパク尿、クレアチニン1.2mg/dlで受診。 ANAの血清検査は陽性である。 補体濃度は低下している。 自己免疫疾患は家系にあるとのことであるが、具体的な診断名は不明である。 dsDNA、SSA、SSB、リウマトイド因子、B型肝炎、C型肝炎、HIVの血清検査は申請中である。 図1は、メサンギウムと毛細血管の過細胞化、ヒアルロン酸血栓の存在を示している。 図2は、顕著な間質性線維化を認めない。 図3は、”ワイヤーループ “を示し、”スパイク “と “ホール “はない。 図4、図5、図6はそれぞれIgG、κ、λによるメサンギウム染色と毛細血管染色を示す。 図7は、組織ANAパターンを示す。 図8はメサンギウムと毛細血管内の過細胞化と免疫複合体の沈着である。 本症例はびまん性ループス腎炎(ISN/RPSクラスIV)である。

ループスは慢性炎症性疾患で、患者の50%が腎臓に罹患していると言われている。 米国では、アフリカ系アメリカ人とヒスパニック系にループス腎炎の患者さんが多くみられます。 残念ながら、アフリカ系アメリカ人の患者さんでは、白人の患者さんと比較して、死亡やESRDなどの転帰が悪いことが分かっています。 全体として、ループス腎炎患者の約10%がESRDを発症しています。 クラスIVのループス腎炎(前述の通り)では、44%の患者が15年以内にESRDに移行します。 議論の余地はあるが、プロトコールによる腎生検の繰り返しは、継続的な治療の決定と長期的な腎予後の予測に役立つ手段として注目されている。 反復生検では、臨床的な疾患活動と組織学的に定義された疾患活動の間にかなりの不一致があることが示されている。 現在、ループス腎炎の維持療法期間に関するエビデンスに基づくガイドラインは存在しない

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