スペイン語のロシンは、作業馬や低級馬を意味するが、無学な人や荒くれ者を意味することもある。 英語(rouncey)、フランス語(roussinまたはroncin; rosse)、ポルトガル語(rocim)、イタリア語(ronzino)にも同様の単語がある。 語源は不明である。
この名称は複雑な洒落である。 スペイン語ではanteはいくつかの意味を持ち、接尾語だけでなく単体の単語としても機能する。 ひとつは「前に」「以前に」という意味。 もうひとつは「前に」。 接尾辞としての-anteは副詞的で、rocinanteはrocínとして機能する、またはrocínであることを意味する。 「
ロシナンテの名前は、以前の「老いぼれ」から「一番乗り」への地位の変化を意味しているのである。 セルバンテスがドン・キホーテの名前の選択について次のように説明している。「彼の考えでは、高貴で、音に富み、現在のようになる前の駑馬としての状態を意味する名前、すなわち世界の駑馬の中で最初で最上の者であること」。
第1章で、セルバンテスはドン・キホーテが自分の馬に慎重に名前をつけることを描写している:
どんな名前をつけようかと4日間考えた。(彼は自分でも言っているが)これほど有名な騎士の馬、しかもこれほどの長所を持つ馬に、何か特徴のある名前がないとおかしいと思い、騎士に属する前の状態と、その時の状態を示すように、名前を合わせようと努力した。”