膝の腫れは、特に事故や転倒、サッカーやバスケットボール、ランニングなどの身体活動の練習の場合、すべての年齢の個人に影響を与える可能性がある症状です。 したがって、膝の痛みがどのように始まったのか、転倒したのか、どのような姿勢でいたのか、他に関連する病気があるのかなどを、医師や理学療法士に伝えることが重要なのです。

通常、膝が腫れると、この関節の潤滑を保つ役割を果たす液体である滑液が増加します。 その濃度は通常3ml程度ですが、場合によっては1000mlに達し、膝に痛み、腫れ、違和感を生じます。

膝に炎症が起きる状況としては、以下のようなものがあります。

直接外傷

転倒や膝への直接・間接外傷の後、膝が腫れたり痛むことがありますが、これは通常打撲や捻挫、または関節の内側を覆う滑膜に炎症があるときに起こる急性外傷性滑膜炎を示唆しています。 この状況は、人が膝をついて転倒し、一晩で膝が腫れたときに起こるもので、急性外傷性滑膜炎の可能性が高く、膝関節内に血液が溜まり、関節に痛みや打撲傷を残すことがあるのだそうです。

対処法:氷嚢を当てると痛みが和らぎますが、足を高くして安静にし、ジクロフェナクなどの外傷用軟膏を塗ることもあります

膝の滑膜炎について詳しくはこちら。

関節症

関節症は、病気による変形で、膝が通常より大きく、広く、丸くならないため、一見して腫れたように見えることがあります。 高齢者に多い症状ですが、40代前半など若い方でも発症することがあります。

何をすべきか:電子疼痛緩和装置、関節操作法、ストレッチ、強化運動などの理学療法が推奨されます。 その他、体重を減らす、無理をしない、サンダルや裸足で歩くよりテニスシューズやとても歩きやすい靴を好んで履くなど、日常生活での工夫も効果的でしょう。

関節炎

膝の関節炎は、転倒、過度の体重、関節の自然消耗、あるいは関節リウマチなどの免疫システムの乱れによって起こり、膝が腫れて痛むことがあります。 しかし、生殖器の淋病、サルモネラ腸炎、寄生虫など他の病気が原因で膝に炎症や痛みを起こす反応性関節炎の可能性もあります。

注意事項:他の症状がある場合、他の病気や治療を受けている場合は、医師に伝えることが推奨されます。 関節炎の場合は、医師から処方される抗炎症剤の使用や理学療法が推奨されます。 さらに、ライフスタイルの変化も認識され、肉体労働の回避が想定されます。 また、食事は抗炎症剤を多く含み、ソーセージやベーコンなどの工業化された食品を少なくする必要があります。

膝の感染症

膝が赤く腫れている場合、この関節で炎症または感染プロセスが起こっている可能性があります。

対処法:この場合、特に膝が非常に熱い、7日以上腫れている、痛みで足が動かせない、38度以上の発熱など他の症状が出た場合は必ず医師に相談しましょう。

ベーカー嚢胞

ベーカー嚢胞は、膝の裏にできる小さなしこりで、膝が少し腫れたままになり、患部の痛みやこわばりがよく見られ、膝の伸展時や運動時に悪化することがあります。

治療方法:痛みや不快感に対抗するために理学療法が推奨されますが、嚢胞がなくなるわけではありません。

ベーカー嚢胞の治療について詳しく見る

靱帯損傷

前十字靱帯断裂は、たとえばサッカーの試合中に突然起こるものです。 破裂時に「パチッ」という大きな音を聞くことができ、診断の助けになる。 また、膝の腫れやシビレの感覚もよく見られます。

どうしたらよいか:靭帯断裂のレベルを緩和し、理学療法や手術の可能性を評価するために検査が必要なので、整形外科医に相談するべきです。

半月板損傷

半月板損傷では常に膝が腫れるわけではありませんが、膝側の小さな腫れはそうした損傷を示唆している場合があります。 その他、歩行時や階段の昇り降り時に膝が痛むこともよくある症状です。

対処法:けがの状態を確認するためにMRIなどの検査が必要な場合がありますので、整形外科を受診することをお勧めします。 治療には理学療法が適応され、場合によっては痛みを決定的になくすために手術が選択されます。

膝蓋骨脱臼

転倒や突然の事故で膝蓋骨が脱臼して、膝蓋骨脱臼や骨折を起こすことがあります。 この場合、痛みや腫れに加えて、膝蓋骨が片側に脱臼しているのが観察されることがあります。

対処法:救急外来でレントゲンなどの検査を行い、重症度を確認します。整形外科では、手で膝蓋骨の位置を変えるか、手術で対応することになります。 診察の待ち時間に冷凍湿布を貼ると、痛みが和らぐ場合があります。 また、3週間程度経過しても痛みが残る場合は、理学療法を行うことをお勧めします。

妊娠中の膝の痛みと腫れ

妊娠中の膝の腫れは正常で、静脈の拡張を引き起こすプロゲステロンとエストロゲンというホルモンの影響により、脚が自然に腫れることで起こります。 また、大きくなるお腹と妊婦の体重によって、体液が溜まり、膝の組織が腫れて脚がむくむこともあります。

対処法:脚を高くして休み、柔らかいテニスシューズなど、低くて履きやすい靴を履くことが推奨されています。 また、プールの縁などで、脚を高くした状態で膝に冷水のジェットを当てることも有効です。 産婦人科医の処方なしに、薬を飲んだり、軟膏を塗ったりすることはお勧めできません。

治療方法

膝が腫れているときは、最初の48時間は患部の足を休ませ、冷湿布を貼って腫れを抑えることが望ましい。 しかし、痛みや腫れが2日以上続く場合は、整形外科医に相談し、診断を受けて適切な治療を開始することをお勧めします。

膝の腫れの場合、家庭でできる対処法としては、以下のようなものがあります。

  • 安静を保ち、足を高い位置で休ませる。
  • 最初の48時間は、腫れを抑えるために冷湿布を貼付する。
  • 48時間後に筋肉痛を和らげるために温湿布を貼る。
  • パラセタモールやイブプロフェンなどの消炎鎮痛剤を8時間ごとに、医師の指導のもとで服用する。

ただし、痛みや腫れが7日以上続く場合は、理学療法による治療や針で膝の余分な液体を取り除いたり、重症の場合は膝の手術が必要な場合もあるので、整形外科医に相談することをお勧めします。

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